So-net無料ブログ作成

(WEB RONZA)「偏見をうまないセックスワーカー支援の可能性」をめぐって [現代の性(一般)]

6月14日(土)
2014040900004_1.jpg
澁谷知美さんがSWASHの要さんに取材した記事(WEB RONZA)「偏見をうまないセックスワーカー支援の可能性」は、現在のセックスワークの実情と、様々な問題点を、きちんとしたデータに基づいて整理していて、とても有益な記事だと思う。
http://astand.asahi.com/magazine/wrnational/2014040900004.html
しかし、その記事をシェアしたFace bookで、ある女性がいきなり「胡散臭い。安全なセックスワークなんて存在するわけないだろうが」と言い放ち、それをきっかけに激しい議論になっている。
https://www.facebook.com/makoto.teranaka/posts/10202768037335221その女性はセックスワークを「鉱毒事件の鉱山労働者」にたとえ、「むちゃすぎる労働で、そんなものマトモな労働ではない」と否定する。

ああ、この言論感覚、60年前の廃娼運動家や「売春禁止法」を推進した婦人代議士とそっくりだと思った。
彼女たちは、売春という不道徳、社会悪をこの日本から一掃しようと考えた。
そうしなければ、世界のキリスト教婦人たちに対して、文明国として恥ずかしいし、顔向けができないと考えたからだ。
すべての売春を法律で禁止し、売春施設を撤去し、売春業者と実際に売春を行っている不道徳でふしだらな女たち(醜業婦)を処罰すれば、社会を浄化できると考え、それに向けて邁進した。
現実には、「売春禁止法」ではなく、従業女性への処罰規定のない「売春防止法」が成立した。
その過程の複雑さは、こんな短文でまとめられるものではないが、なにより私が問題だと思うのは、廃娼運動家や婦人代議士たちが、現に「売春」の場で働いている女給たち(「赤線」従業婦)の声に耳を傾けようとしなかったことだ。

今回の議論で中心になっている女性は、「セックスワークはちゃんとした仕事です、と主張する人々も」「そうした女性を搾取している社会やヒトビトに洗脳されており」「それらを増長させる要因になっている」と書いている。

60年前、廃娼運動家や婦人代議士たちが「従業婦組合の幹部は、赤線業者に洗脳されている」「業者の利益の代弁者」と言って耳を傾けなかったのと、まったく同じ発想だ。

私は、現代日本のセックスワークをめぐる様々な問題の起点は「売春防止法」にあると考えている。
キリスト教の宗教規範に基づいて売春を絶対悪だと法律で規定したこと、現に存在する売春を不可視化してしまったこと、そのことでアンダーグラウンド化した売春業界における搾取や危険も不可視化されてしまい、そこで働く女性たちの困難と危険を増幅してしまったことetc.

その状況は、「売春防止法」完全施行から56年経った現在も基本的に変わりはない。

今、現在、自分が置かれている環境を、少しでも安全に、より良きものにしようと努力しているセックスワーカーがいる。
そして、そうしたセックスワーカーたちと連帯し支援し、セックスワーカーの安全の向上(暴力被害、性病感染、望まない妊娠を防ぐこと)と社会的理解の推進のために、何をなすべきかを真剣に考えて、頑張っている人たち(SWASH)がいる。
私はとても尊いことだと思う。

そして、私は、夜の六本木や新宿で自分が見てきたこと、体験してきたことから、買売春、セックスワークの問題に対しては、可能な限りセックスワーカーに沿う立場で考えようと思っている。

しかし、私は非力でなんの支援もできない。
だから、たまたまSWASHのカンパ箱があれば、薄いお財布からなけなしのお札を1枚投じる。
あとは、こうしてこのブログに駄文を書くくらいが精一杯だ。
申し訳なく思う。

SWASHさん、同じ女性の無理解は「後ろから鉄砲を撃たれる」ようなもので、心理的にとてもきついと思う。
でも、頑張ってほしい。
世界の潮流は、確実に貴女たちの背中を押しているのだから。

nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(1) 

nice! 0

コメント 1

Gen

何年か前に韓国で娼婦たちが仕事をさせろとデモをしたことがありましたね。
生存権の問題だと聞いたことあります。
全く同感です。
反対派の人たちは何も分かってない。
勘違いしてる、気がします。
可哀想だと思いたいのでは?
中にはそれで幸せになれる人もいると思うんだけど。
要はその人たちがより安全に働いていける環境づくりが求められてるだけではないでしょうか?
日本人の規範意識で、淪落というか、落ちぶれると言うか、操を大切にしない女性や売らざるを得ない女性はまともにはなれない、罰を受けなければならない、的な感覚も影響してそうですね。
男の側が子供を生むことになる女たちを囲い込みたいために生み出した詭弁のように見えることもあります。
個人的な見解ですが。
憧れの職業とかになってしまったら、自分の彼女や妻が他の男に身を許すところを見ていなければいけなくなりますから・・・・。
by Gen (2014-12-17 01:23) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1