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(News week 日本版)「歴史の中の多様な『性』」(第1回)「はじめに―『日本社会の伝統』って何?」「同性『夫婦』は存在した?」 [お仕事(執筆・成果)]

11月30日(月)

サントリー文化財団の評論誌『アステイオン』83号(2015年11月)に掲載した三橋順子「歴史の中の多様な『性』」が、「Newsweek(日本版)」ウェブサイトに転載されました。
今週5回の分載ですが、16000字の全文がお読みになれます。

第1回は「はじめに―『日本社会の伝統』って何?」と「同性『夫婦』は存在した?」です。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2015/11/15-4.php

しかし、よりによって、私の論文に、この写真を使うかなぁ(笑)

温泉場の性風俗 [性社会史研究(遊廓・赤線・街娼)]

11月30日(月)
渡辺寛『温泉・女・風土記』(1956)(2).jpg
渡辺寛著『温泉・女・風土記』は、1956年(昭和31)11月、春陽堂書店の刊行。
画像は、最近(2015年9月)、カストリ書房から出た復刻版。

渡辺寛は『全国女性街ガイド』(1955年、季節風書房)の著者として知られる風俗ライター
『温泉・女・風土記』は、彼が『内外タイムス』に連載した「湯女さまざま」、『サンケイ読物』に書いた「旅の女」など、日本各地の温泉場での女性との出会いを記した随筆をまとめたもの。

時代背景的には、売春防止法が成立(1956年5月)した直後、1年半後の1958年3月には、全国の「特飲街」(実態的には売春街)が消えることが決まった時期の出版で、売春防止法施行前の温泉地の性を売る女たちの実態がよくわかる。
同時にいずれ消えゆく(はずの)彼女たちへの愛惜が感じられる。

日本観光新聞社『ローカル探色 風流・温泉境めぐり』(1961)(2).jpg
日本観光新聞社編『ローカル探色 風流・温泉境めぐり』は、1961年(昭和36年)10月、北辰堂の刊行。
日本各地の温泉場での女性との出会いを記した旅行記だが、こちらは単一の著者ではなく、複数の記者による探訪記集。
『日本観光新聞』の長期シリーズで、連載期間は6年に及ぶ。
ということは、最初の掲載は1956年ということになる。
『内外タイムス』と『日本観光新聞』は、ライバル関係にあったことを考えると、『内外タイムス』に連載された渡辺寛の「湯女さまざま」に刺激されて、企画を立ち上げたのかもしれない。

執筆された時期は、売春防止法施行前後、まさに売春業界の激動期であり、温泉地における売春の形態の「変化」をリアルに見ることができる。

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↑ 『ローカル探色 風流・温泉境めぐり』の口絵(栃木・塩原温泉)。
湯煙の中で、こういうお姐さんに出会える、という幻想をかきたてる。

どちらの本も、一人旅の男性が、旅行先の温泉地で、娼婦、芸者といった玄人、あるいはセミプロ、さらには素人風といったいろいろな女たちに出会い「遊ぶ」(性的な意味で)というストーリーになっている。

言い方を換えるならば、男が1人で旅先で泊まると、ごく当たり前のように酒と女が出てくる(食事は必ずしも出てこない)という旅行の形態が、そこにはあった。

こうした旅の娯楽の形態は、少なくとも江戸時代に街道と宿場が整備されて以来、昭和30年代まで、基本的に変わらなかったものと思われる。

では、いったいいつ頃から、そうした形態はマイナー化していったのだろうか。
私が大人になった頃(1970年代末)には、まだ残っていたように思うが、すでに「当たり前」ではなくなっていたように思う。
1980年代には、個人的にはあからさまな買春行為はやりにくくなっていて、大勢(団体)の力で集団買春するのがやっとだったように思う。

それもだんだん寂れていき、温泉地にあった場末感漂うストリップ劇場や怪しいお姐さんがいるスナックの灯が消えていく。
そして、2000年代になると、多くの温泉地が、男性の「性の娯楽」の場という要素を捨て去り、はっきり女性客や家族客にシフトしていく。


「墓場鬼太郎」から「ゲゲゲの鬼太郎」へ [世相]

11月30日(月)

水木ファンなら周知のことだが、水木しげる先生の代表作である「ゲゲゲの鬼太郎」は、最初「墓場鬼太郎」(1960年~)という作品名だった。
画風やストーリーももっと陰惨だった。
「目玉の親父」の登場シーンは、腐乱した遺体から眼球がこぼれ落ちるという、実際にそういう状態の死体を見た人でないと描けないもの。
鬼太郎4.jpg
↑ 「目玉の親父」の登場シーン

そもそも、臨月で亡くなり土葬された母(岩子)から生まれた赤ん坊の鬼太郎が墓場の土をかき分けて這出てくるシーンから始まるのだからグロテスク。
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↑ 鬼太郎の誕生シーン。

大きくなった鬼太郎もけっして「良い子」ではなく、よく煙草を吸っていたり、暴力的だったり、どちらかと言えば不良ぽかった。
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↑ 煙草を吸う鬼太郎
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↑ 「墓場鬼太郎」の画風

それが、テレビアニメ(1968年から)になり、放送が繰り返されるうちに、鬼太郎はどんどん正義の味方になり、イメージもかわいくなり、仲間の妖怪たちもファミリー化していった。
鬼太郎2.jpg鬼太郎.jpg 
↑ アニメキャラクター化した鬼太郎
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↑ 比較的初期の妖怪仲間

とりわけ猫娘の美形化は、すさまじい。
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↑ 猫娘のbefor & after

「国民」的に愛されるキャラクターになっていったわけだが、同時に原作が持っていた敗戦直後の日本社会の陰惨さや「毒」が失われてしまった。

私はかろうじて原作の「墓場鬼太郎」をリアルタイムで知っている世代なので、かわいい鬼太郎を見るたびに、微妙な違和感を覚える。

水木しげる先生が妖怪の国に旅立たれた 93歳 [訃報・追悼]

11月30日(月)

漫画家の水木しげる先生が妖怪の国に旅立たれた。93歳。

『ゲゲゲの鬼太郎』をはじめとする水木漫画は、手塚治虫漫画とともに、少年時代の私の心象風景に大きな影響を与えた。
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↑ 原作品名は「墓場鬼太郎」

また、性社会史の研究を始めてからは、水木先生自らが体験された「慰安所」の実態を描いた作品に大きな衝撃を受けた。
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↑ 『総員玉砕せよ!』
戦争の悲惨さを実体験として語れる方が、また1人減ってしまった。

水木先生、たくさんの作品をありがとうございました(合掌)
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↑ 境港市で(2010年夏)


同性婚「賛成」超 研究グループの全国調査(共同通信) [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

11月29日(日)

1日遅れで、共同通信の配信を『日本経済新聞』が掲載。
う~ん、この書き方だと「国立社会保障・人口問題研究所」が主導した調査のように読めてしまうなぁ。
文部科学省の科学研究費による研究だし、研究代表は釜野さんではなく河口和也さん(広島修道大学教授)なんだけどな。

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同性婚「賛成」超 研究グループの全国調査

同性同士の結婚の法制化について「賛成」「やや賛成」の人の割合が51.1%に上ったとの調査結果を国立社会保障・人口問題研究所の釜野さおりさんらの研究グループがまとめ、29日までに公表した。

調査は3月、全国で無作為に選んだ20~79歳の男女2600人を対象に行い、1259人から回答を得た。

回答の内訳は賛成14.7%、やや賛成36.4%、やや反対25.4%、反対15.9%。男女別でみると、賛成とやや賛成の割合は女性の方が高く56.7%、男性は44.8%だった。

20代は71.6%と非常に高いが、年代が上がるにつれて反対が増え、70代では24.2%。若い世代では「誰にも平等に結婚する権利がある」「愛し合っていればよい」という意見が多かったが、50代以上では「伝統的な家族の在り方が失われる」といった意見が増え、世代間の隔たりが浮き彫りとなった。

同性同士の恋愛感情については半数以上が「おかしくない」「どちらかといえばおかしくない」と考える一方、自分の子供が同性愛者だったら45.6%、きょうだいだったら38.0%が「嫌だと思う」と答えた。

釜野さんは「同性婚という制度は認めても、身近なところでは抵抗が残っている。この結果をどう政策的に生かすのか考えていきたい」と話した。〔共同〕
『日本経済新聞』2015/11/29 22:22
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG29H29_Z21C15A1000000/?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

「性的マイノリティについての全国調査」について(4) [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

11月29日(日)

「性的マイノリティについての全国調査」について思ったこと。

(4)「管理職」問題

職種別の意識調査で「管理職」意識が問題になっている。

「同僚が同性愛者だったら?」という問いに対して「管理職」の人は、「嫌だ」が42.9%、「どちらかといえば嫌だ」が28.6%。
次位は「販売・サービス業の「嫌だ」23.1%だから「管理職」の突出が目立つ。

「同僚が性別を変えた人だったら?」という問いに対する「管理職」の反応は、もっとあからさまだ。
「嫌だ」が57.1&で、「どちらかといえば嫌だ」は0%、つまり、ともかく絶対に「嫌だ」という「管理職」が過半を占める。

「管理職」にとっての同僚はおおむね「部下」ということになるから、こうした「管理職」の意識は、同性愛者や性別移行者の就労にとって大きな壁になり深刻な問題だと思う。

一つの考え方として、「管理職」には年配の男性が多いから、否定的な認識になるという解釈もできるだろう。
しかし、それにしても、突出しすぎている

私は、やはり日本の企業文化(体質)が現れていると思う。
「管理職」の人は、日本の企業文化の中で、その体質に適合することで出世した人たちだ。
日本の企業文化の特色ひとつは、ホモソーシャルである。
ホモフォビア(同性愛嫌悪)とミソジニー(女性嫌悪)を基本とし、男性同士の閉鎖的な連帯関係が基盤になっている。
早い話、新橋有楽町当たりの居酒屋で飲みながら、エロ話をしているおじさん4人組をイメージすればよい。
そこでは、同性愛者や性別移行者は嫌悪・蔑視の対象でしかなく、自分たちのテリトリーにそういう連中が加わる(侵入する)ことはあってはならないことなのである。

そうした意識が、「調査」結果に、露骨に現れたのだと思う。

問題が深刻なのは、こうした連中が、さらに出世して、人事部長から、さらには社長になっていくかもしれないということだ。

私的には、そういう企業は、いずれ滅んでいくと思うのだが、すぐには滅びないから困ったものだ。

「性的マイノリティについての全国調査」について(3) [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

11月29日(日)
「性的マイノリティについての全国調査」について思ったこと。

(3)60~70歳代の問題

「調査」結果全般を見て、同性愛、「性別を移行した人」に関わらず、ほとんどすべての項目で、60~79歳の高齢者層の拒絶感・嫌悪感がはっきり強い。

たとえば、男性間の恋愛感情については、「おかしい」と答えたのは、20~30代ではわずか5.7%であるのに対して、60~70代では26.5%と約5倍になる。
「どちらかといえばおかしい」を合わせると、64.5%になり、高齢者の3分の2は、同性愛に否定的ということになる。

「性別を男性から女性に変える」についても同様で、「おかしい」と答えたのは、20~30代では6.3%であるのに対して、60~70代では30.8%で、やはり約5倍になる。
「どちらかといえばおかしい」を合わせると、61.1%で、同性愛に対する意識よりはややマシだが、高齢者の6割は、「性別を男性から女性に変える」に否定的ということになる。

私がお手伝いホステス時代にお相手した男性たちは、まさにこの世代なわけで、「う~ん、そんなに否定的かな、せいぜい50%くらいじゃないかな?」と思うが、それは東京でのことで、全国だとこういう数値になるのだろう。

60~70代は、「団塊の世代」を含み、人口はとても多い世代だ。それだけに、調査全体に与える影響も大きい。
また、人口が多いだけでなく、投票率が高く、政治に対する影響力も大きい。
そういう意味では、この年齢層が、同性愛者、性別移行者の人権を求める運動にとっては、大きな壁になっている。

なぜ、60~70代の高齢者がこれほど理解がないのかという点については、石田仁さんの報告が示唆的だった。
石田さんは、60~70代の高齢者層が同性婚に否定的なのは「時代効果」(同性愛に否定的な言説がほとんどの時代に認識を刷り込まれた)か、「年齢効果」(加齢に伴い保守的になり、異質なものが受け入れられなくなる)か、という問題提起をしていた。

どちらもあると思うが、私はやはり「時代効果」の面が強いと思う。
もしそうならば、あと25年もすれば、この世代は死に絶えて(私もいなくなるが)、同性愛者にとって理解がある人が多くなる、明るい未来が待っていることになる。

しかし、「年齢効果」が強いとすれば、同性愛に否定的な層は次々に再生産されていくわけで、いつまで経っても、状況は改善しないことになる。
まあ、そう考えるのはちょっとネガティブすぎるような気がするが。

いずれにしても、人権を求める運動にとって大きな壁になっているのがどの年齢層であるかということが、定性的な認識にとどまらず、定量的な数値として浮かび上がったのは、大きな成果だと思う。

で、高齢者対策をどうとるのだろう?
やっぱり死ぬのを待つのが良策かな?
それとも、昔の私みたいに、色仕掛けでお爺さんを篭絡する?

「性的マイノリティについての全国調査」の結果から(2) [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

11月29日(日)
「性的マイノリティについての全国調査」について思ったこと。

(2)「性別を移行した人」について
「性別を移行した人」という言葉の問題点は、すでに記したので省略。
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2015-11-29

まず「性別を男性から女性に変えるのはおかしい?」という設問に、「おかしい」と答えた人は、男性25.1%、女性12.3%、「おかしくない」と答えた人は男性24.4%、女性30.7%。
男性に強い否定が目立つ。
「どちらかといえば」を加えると、肯定的な男性は42.7%、女性は59.9%でかなり差がある。

私の感覚では、男性の4分の1は「そういう人、駄目」、女性も1割くらいは「駄目」だと思っていたので、数値で裏付けられた。

ただこれは、「性別を男性から女性に変えた人」をどうイメージするかによってかなり異なると思う。
早い話、はるな愛さんや佐藤かよさんをイメージするのと、おっさんスカート履いただけのような人をイメージするのとでは、数値がぜんぜん違ってくると思う。

「性別を女性から男性に変えるのはおかしい?」という設問に、「おかしい」と答えた人は、男性24.6%、女性12.0%、「おかしくない」と答えた人は男性24.1%、女性30.9%。
「どちらかといえば」を加えると、肯定的な男性は42.7%、女性は60.0%。

意外だったのは、「男性から女性に」と「女性から男性に」でほとんど数字に違いがないこと。
私の感覚では、とくに男性では差がはっきりあだろうと思っていたのだが・・・。
実は、今回の調査結果で、いちばん意外だったのはこの点。

ただ、よく考えてみると、はたして回答者のどれだけの人が「性別を女性から男性に変えた人」をイメージできているか、かなり疑問な気もする。
具体的に言えば、虎井まさ衛さんや杉山文野君の知名度って、そんなに高かったか?ということ。

回答者が、具体的なイメージをつかまないで答えているとしたら、数値にあまり意味はないのかもしれない。

(男性の回答者)       否定 やや否定 やや肯定 肯定
男性から男性への恋愛感情   21.0  34.2   24.3  16.9
女性から女性への恋愛感情   15.6  32.3   29.4  18.3
性別を男性からに女性変えた人 25.1  28.2   18.3  24.4
性別を女性から男性に変えた人 24.6  28.4   18.6  24.1  

(女性の回答者)       否定 やや否定 やや肯定 肯定
男性から男性への恋愛感情    9.5  24.3   31.2  29.7
女性から女性への恋愛感情    8.3  22.8   33.8  29.4
性別を男性からに女性変えた人 12.3  19.9   29.2  30.7
性別を女性から男性に変えた人 12.0  20.2   29.1  30.9

「性的マイノリティについての全国調査」の結果から(1) [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

11月29日(日)

「性的マイノリティについての全国調査」について思ったこと。
現状では、報告会に参加した人しか細かいデータが手に入らないようなので、できるだけ数値を入れて書くようにする。

(1)同性同士の恋愛感情と性行為に対する嫌悪感の落差
同性同士の恋愛感情について肯定的な(「おかしくない」)人は男性間23.7%、女性間24.2%、否定的な(「おかしい」)人が男性間14.9%、女性間11.7%)。
恋愛感情については、私が思っていたよりも、嫌悪感は薄かった。
プラトニックなら、まあ仕方がない、ということだろう。

それに対し同性間の性行為については、肯定的な人は男性間9.1%、女性間12.3%、否定的な人が男性間46.5%、女性間31.6%と、嫌悪感が激増する。

とりわけ、男性同士の性行為に対する嫌悪感が強く、男性のみでは、59.1%が「気持ち悪い」、23.1%が「どちらかといえば気持ち悪い」と答えている(合計82.2%)。
男性にHomophobia(同性愛嫌悪)が強いことは予想されたことではあるが、「ここまでか・・・」という感がある。

それに対して女性同士の性行為に対して女性は、32.5%が「気持ち悪い」、32.6%が「どちらかといえば気持ち悪い」と答えていて(合計65.1%)、かなり嫌悪感が低くなる。
これも、女性の方が同性愛嫌悪は比較的弱いという点で予想通り。

ちなみに、男性同士の性行為に女性が抱く感情は、「気持ち悪い」が35.5%、「どちらかといえば気持ち悪い」31.5%(合計67%)で、女性同士の性行為に抱く感情とあまり変わらない。

ところで、今、気づいたのだが、恋愛感情については「おかしい」「おかしくない」という選択肢で、性行為については「気持ち悪い」「気持ち悪くない」という選択肢になっている。
前者は論理的な善悪の判断であるのに対し、後者は感情的な好悪の判断だ。
次元がやや違うのではないだろうか?
なぜ変えたのだろう?

今回の「調査」には、比較のために撮られた男女間の性行為についてのデータも載っている。
「気持ち悪い」とする人が男性で1.9%、女性で3.0%、「どちらかといえば気持ち悪い」という人が男性で2.2%、女性で3.7%いる。
つまり、合わせると4.1%の男性、6.7%の女性は、男女間の性行為になんらかの嫌悪感を持っているということ。
この中には、男女間の性行為を嫌うゲイやレズビアンも含まれているはずなので、そのまま性行為嫌悪のデータにはならないが、調査の副産物ではあるが興味深い。

同性婚に「賛成」51% 研究チームが初の全国調査 [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

11月28日(土)

「性的マイノリティについての全国調査:意識と政策」で、同性婚賛成が過半数(51.1%)だったことをメディアで大きく報じているが、「やや賛成」が36.4%で、積極的な「賛成」は14.7%しかいないことを、もっと重く考えるべきだと思う(それに対して明確な「反対」は15.9%)。

つまり、浮かれていたら、すぐに引っくり返る弱い支持ということ。

「LGBT」ブームの中での調査で、情緒的な同性婚賛成が過半数を超えたとしても、同性婚の実現に向けての具体的かつ現実的な道筋が示されない限り、ブームがしぼめば、数値はすぐに逆転しかねない。

そもそも、実利をとって同性パートナーシップを目指すのか、あくまで同性婚をめざすのか? 突き詰めた議論がなされていないのが、気になるところ。

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同性婚「賛成」過半数も抵抗感 初の意識調査

同性愛や性同一性障害などLGBTの人たちをどう思うかを調べた初めての意識調査の結果が28日発表され、同性どうしの結婚に「賛成する」と答えた人が全体の過半数に上る一方、友人が同性愛者だったら「抵抗がある」と答えた人が半数を超え、社会的にはLGBTの存在を認めつつも、身近な存在としては抵抗感を感じているという実態が浮き彫りになりました。

この調査は国立社会保障・人口問題研究所などの研究グループがことし3月に行ったもので、すべての都道府県の、20歳から79歳の男女1259人から回答を得ました。
それによりますと、同性どうしの結婚を法律で認めることをどう思うか尋ねたところ、「賛成」または「やや賛成」と答えた人は過半数の51.1%となりました。
一方、友人が同性愛者だった場合、「抵抗がある」と答えた人の割合は、男性の同性愛者だった場合が53.2%、女性の同性愛者だった場合も50.4%と、いずれも、半数を超えました。
また、職場の同僚が同性愛者だった場合、40代の男性管理職で、「嫌だ」と答えた人が71.5%に上りました。
調査を行った国立社会保障・人口問題研究所の釜野さおり室長は、「社会的・制度的にはLGBTの存在を認めつつも、身近な存在としては抵抗感を感じているという実態が浮き彫りになった。職場でも、まだ偏見があることも分かり、特に管理職の意識改革が必要だ」と話しています。
「NHKニュース」2015年11月28日 16時44分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151128/k10010322671000.html
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同性婚に「賛成」51% 研究チームが初の全国調査

性的マイノリティー(少数者)に関する専門家の研究チームの意識調査で、同性同士の結婚を法で認める「同性婚」に賛成する人が全体の5割を超えた。男性より女性の方が賛成の割合が多く、高い年代ほど反対が多くなる傾向となった。28日、都内で開かれた報告会で発表された。

研究チームは国立社会保障・人口問題研究所(社人研)や大学の研究者ら9人で構成。3月に全国の20~70代の2600人にアンケートして、1259人(48・4%)から回答を得た。

同性婚への賛否では、「賛成」「やや賛成」を合わせて51%、「やや」も含めた「反対」は41%だった。賛成派は男性が45%で、女性が57%。年代別では、20代と30代は7割を超えたが、60代では38%、70代では24%と少なくなる。

ログイン前の続き身近な人が同性愛者だった場合、「どちらかといえば」も含め「嫌だ」という人は対象が近所の人なら39%、同僚なら42%なのに対し、自分の子どもなら72%、きょうだいなら67%だった。関係が近いほど「嫌だ」と答える割合が高い傾向がうかがえる。

同性間や男女両方への恋愛感情は「どちらかといえば」も含めて5割超が「おかしくない」と回答。ただ、同性間や男女両方との性行為は、「どちらかといえば」も含め「気持ち悪い」とした人が6~7割台に上った。恋愛感情は肯定しても性行為には抵抗感が表れた。

調査の責任者で、社人研の釜野さおりさんは「性的マイノリティーに関する全国的な意識調査は初めて。結果を分析し、政策提言につなげたい」と話す。(見市紀世子)

『朝日新聞』2015年11月28日19時40分
http://digital.asahi.com/articles/ASHCW63J4HCWUTFL00G.html?rm=333
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同性婚法制化 男性「反対」、女性「賛成」多数 文科省研究グループ、LGBT意識調査

同性婚を法的に認めることへの賛否について、男性は「反対」、女性は「賛成」が、それぞれ多数を占めたことが28日、文部科学省の研究グループが行ったLGBT(性的少数者)をめぐる意識調査で分かった。同性婚を含めLGBTに対する抵抗感は、男性で年代が上がるほど強いという傾向が見られた。

国の科学研究費助成事業(科研費)によるLGBTに特化した意識調査は初めて。研究代表を務めた広島修道大学の河口和也教授は「調査を今後の様々な議論の土台にしてほしい」と話している。

調査は今年3月、全国47都道府県の20~79歳の男女2600人を無作為抽出し、調査票を配布・回収する方法で実施。1259人(男性585人、女性674人)から回答を得た。

その結果、同性婚を法律で認めることについて、男性の50%が反対(賛成44.8%)、女性の56.7%が賛成(反対33.8%)と回答。年代別では20~50代で賛成が反対を上回ったが、60代と70代では反対がそれぞれ52.6%、61.4%と過半数を占めた。

同性愛者と判明したら「嫌だ」と思う割合は、近所の人や同僚では1割台だったが、自分の子供では4割台に上り、関係が近いほど抵抗感が強かった。

【用語解説】LGBT(性的少数者)

女性同性愛者のレズビアン(L)、男性同性愛者のゲイ(G)、両性愛者のバイセクシュアル(B)、生まれつきの性別に違和感を持つトランスジェンダー(T)の頭文字に由来する。文部科学省が平成25年度に初めて実施した調査では、肉体的な性別に違和感を訴える児童生徒が全国に少なくとも606人在籍していたことが明らかとなっている。

「産経ニュース」2015.11.28 17:27更新
http://www.sankei.com/life/news/151128/lif1511280023-n1.html