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5月3日(火・祝)「TOKYO RAINBOW COMIC SHOWCASE Vol.1」 [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

5月3日(火・祝)
今日の「TOKYO RAINBOW COMIC SHOWCASE Vol.1」(2丁目「AISOTOPE LOUNGE」)、開場30分前から並んで、前列の席を確保。

ところが、機材の不調でスクリーンに「絵」が映らないトラブル。
漫画家さんを呼んでのトークショーや、研究者の表象分析で「絵」が映らないのは致命的。
飲み屋で酒がない、ショーパブで音楽が鳴らないのと同じ。

開始を10分遅らし、急遽、第1部(研究者)と第2部(漫画家)を入れ替えたものの、それでも映らない。
1部の3分の1ほどで、やっと映って、関係者も満席の観衆も安堵。

運営スタッフの手が足りない状況なのはわかるけど、やはり肝心要の所はきっちり押さえないと、冷や汗をかくことになる。

いちばん聞きたかった、石田仁さんの報告「一般雑誌に描かれた男性同性愛の50年」、とても面白かった(会場のウケも上々吉)。

石田さんの報告の「ゲイ」表象の変化を簡潔にまとめると、こんな感じだろうか。
(1950年代)女装から女性的美少年へ。→ 「ゲイ」と女装と分離
(1970~80年代)美少年+成人男性から成人男性同士へ。→ 年齢階梯性からの脱却
(1980年代~)美少年(長髪)から普通の青年(短髪)へ。→ 女性的ジェンダーの棄却
(2000年代)女装の復活。

2000年代における「女装」表象の復活を、どう考えるかはなかなか難しい。
1990年代後半からのドラァグ・クィーンの活躍と2000年代の「おねえ」ブームの歪みが合成された結果のように思う。
同時に、トランスジェンダー系のニューハーフ・女装世界が「性同一性障害」の大流行の中で逼塞・衰退したことも、ゲイ系の女装が復活した背景としてあるように思う。

メディアとしては、貶めるにしても、持ち上げるにしても、「障害」「疾患」が絡んでいるかもしれないカテゴリーは扱いが難しいわけで、触らないのが一番。
実際、「性同一性障害者」の「絵」(表象)ってほとんど無いと思う。
それに対して、今日、ブルボンヌさんが言っていたように「好きで(仕事の時だけ)女装しているゲイです」と明言する「女装ゲイ」の人たちは、メディアが使いやすい。
もちろん、加えて「女装ゲイ」の人たちのパフォーマンス能力の高さがあるわけだが。

さらに言うと、2000年代のNH系の容姿が限りなくリアル女性に近づいていき(例、はるな愛、佐藤かよ)、メディアが期待する「異形性」が失われたこともあると思う。
そこにより「異形性」を表現できる「女装ゲイ」(例、マツコDX)が復活する余地が生じたのではないだろうか。

石田さんの研究に習って「一般雑誌に描かれたトランスジェンダー表象の60年」みたいな研究を、しっかりやらなければならないと思った。