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佐野洋『密会の宿』ー「連れ込み旅館」が舞台の推理小説ー [性社会史研究(連れ込み旅館)]

5月5日(木・祝)

アスパラカス・スープをすすりながら、文庫本を読む、静かな夜。
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何を読んでいるかというと、佐野洋『密会の宿』。
連れ込み旅館「くわの」を舞台にした連作推理小説。

佐野洋(さの よう 1928~ 2013年)は、1960~80年代を中心に活躍した推理小説家。
大仕掛けの犯罪や奇抜なトリックを排除し、日常性を重んじた穏やかで現実的な作風が特色。
つまり、作家としては多作が可能で、読者としては気軽に読める。

1973年から2012年まで39年間『小説推理』誌に推理小説時評「推理日記」を連載。
1997年に推理文壇への長年の貢献から日本ミステリー文学大賞を、2009年には 菊池寛賞を受賞するなど、晩年は推理文壇の大御所的存在だった。

「密会の宿」シリーズは、佐野が作家活動の初期から書き続けた連作シリーズで、4冊が出ている。
1 密会の宿(アサヒ芸能出版、1964年、 後に徳間文庫、1983年)
2 仮面の客(徳間文庫、1987年)
3 似ているひげ(徳間文庫、1988年)
4 周囲の人々(徳間文庫、1991年)

いずれも、連れ込み旅館「くわの」を舞台に、その女主人桑野厚子と、その愛人で「くわの」に同居する久保隆(ライター)が主人公。

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興味深いのは、第1冊『密会の宿』の初出。
文庫版には詳しい巻号が記されていなかったので、調べると・・・。
第1話「ご内聞に」『講談倶楽部』1962年1月号
第2話「乱れた末に」『講談倶楽部』1962年2月号
第3話「残念ながら」『講談倶楽部』1962年3月号
第4話「お手をどうぞ」『講談倶楽部』1962年4月号
第5話「知らぬが仏」『講談倶楽部』1962年5月号
第6話「論より証拠」『講談倶楽部』1962年6月号
第7話「虚栄の果て」『講談倶楽部』1962年7月号か?

1962年12月に終刊となった『講談倶楽部』(講談社)の末期に連載されていることがわかった。
(戸田和光氏作成の「佐野洋 作品書誌」による)
http://www7b.biglobe.ne.jp/~tdk_tdk/sanoyo.html

1962年1月号の初出ということは、「連れ込み旅館」の全盛期(1956~57年頃)から程ない、まだ十分に社会的役割を保っていた時期に書かれたことになり、「同時代資料」としての価値がある。

それに対して第2冊『仮面の客』は『問題小説』1986年2月号~1987年3月号、第3冊『似ているひげ』は『同』1987年6月号~1988年8月号)、第4冊『周囲の人々』は『同』1988年11月号~1991年3月号の連載で、連れ込み旅館」はすでに過去のものになっていて、同時代性はない。
実際、厚子と隆の年齢はそのままに、時代風俗は1980年代に移行していて、「くわの」はすっかり古風な「旅館」という設定になっている。

なぜ1冊目と2冊目の連載が25年近くも間が空いているかというと、1984年11月にテレビドラマ化されたから。
放送枠は「土曜ワイド劇場」(テレビ朝日系)で、1984年から1993年まで8作が放送された。
現代に続く「2時間ドラマ」のはしりで、配役は主人公厚子に松尾嘉代、隆が森本レオ。

ということで、楽しみながら、かつ資料性を意識して第1冊目を読んでいるのだが、「くわの」の所在地がどうもはっきりしない。
厚子と隆が渋谷からタクシーで千駄ヶ谷の「連れ込み旅館」に「見学」に行く話(第3話)があるので、当時の「連れ込み旅館」の密集地である千駄ヶ谷でなく、渋谷駅から遠くない場所のはずだが、第4冊には、「M区」にあると書かれている。
東京で「M区」は「港区」「目黒区」しかないが、港区青山あたりだろうか?。
まあ、小説だから、あえてぼかしているのだろう。

5月5日(木・祝)今日も部屋の片づけ [日常]

5月5日(木・祝)  晴れ  東京  27.4度  湿度27%(15時)

12時、起床。

朝昼ご飯は、クリームロールとコーヒー。

昨日に引き続き、居間の片づけ。
今日は、も一つの「暗黒地帯」であるテーブルの下を片付ける。
不自然な姿勢で作業をしたので、足腰がますます痛くなる。

頑張った甲斐があって、かなりすっきり。

夕食は、息子が旅行に行っているので、簡単に。
わさび寄せ豆腐。
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残り物の牛肉のソース焼き(&レタス)
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なめこのお味噌汁。
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お風呂に入って温まる
疲れた・・・。

夜中、佐野洋『密会の宿』を読む。
ブログに記事を書く。
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2016-05-06-1

結局、GWの在宅日を2日、部屋の片づけに費やしてしまったが、昨年来の懸案だったから仕方がない。

就寝、6時。