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『月刊すばる』LGBT特集のインタビュー [お仕事(出演・取材協力)]

5月31日(火)
(続き)
17時少し前、神田神保町三丁目の「集英社」へ。
IMG_8042.JPG
何度も前を通っているが、中に入るのは初めて。

『月刊すばる』の「LGBT特集」のインタビューを受ける。
インタビュアーは外山雄太さん。
昨年3月、『朝日新聞』の原田朱美記者の紹介で知り合った方。
ご縁が形になってうれしい。

最初に撮影。
簡単な撮影かと思ったら、ちゃんとプロのカメラマンが待機していて、まず室内で、さらに、屋外に出て撮影。
着物、着てきてよかった。

その後、2時間半ほど、「わたしの光となった表現」というテーマであれこれしゃべる。

まず、1980年代までに青年期を過ごした私の世代は、そもそも世の中に性別越境についての情報が乏しく、それを見つける(実際には、偶然、出会う)ことがたいへんだったことを話す。
「性別違和」という自分の状況を説明する言葉も、「性同一性障害」という概念も日本には入っていなかった。
そんな状況の中で「自分を見つける」導きになった書籍として、
(1)存在への気づき、(2)「成りたい」自己イメージの形成、(3)自己肯定化の理論、という観点で、以下の3冊を挙げた。

(1)土田ヒロミ撮影『青い花ー東京ドールー』(世文社 1981年)
1970年代の東京の(女装の)ゲイボーイを主題にした写真集。
『青い花』1(2).jpg
『青い花』2(2).jpg
トランスジェンダー的な人をテーマに撮影した日本最初の写真集。
たまたまスポーツ新聞に出ていた小さな記事を見て知っていたのだが、2800円という価格もあって、なかなか入手できず、数年後、神保町の古本屋であまり状態の良くない本をやっと手に入れた。
性別を越えて生きる人たちが、ファンタジーではなくこの世の中に「現実に存在としているのだ」ということを確実に認識した意味で、私に大きなインパクトを与えた。
現在、古書店価格は10000円を超え入手困難とのことで、「エリザベス会館」の先輩の愛蔵本(遺品)を持参。

(2)館 淳一『ナイロンの罠』(ミリオン出版 1983年)
『ナイロンの罠』(1983年).jpg
姉と義兄の手で女性化されていく男子予備校生のお話。
読んだのは、初出の『別冊SMスナイパー』1980年11月号。
「ナイロンの罠」(1980年).jpg
当時、25歳だった私のセクシュアル・ファンタジーの形成に多大な影響を与えた作品。
現代のLGBTは、セクシュアルなことを公の場で語ろうとしない人が多くなっているが、私は自己形成という面でセクシュアル・ファンタジーはとても重要だと思っているので、あえて語った。

なお、「ナイロンの罠」をめぐる館淳一さんとの出会いは下記。
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-06-16-1

(3)渡辺恒夫『脱男性の時代ーアンドロジナスを目指す文明学ー』(勁草書房 1986年)
『脱男性の時代』(1986年).jpg
抑圧された男性の問題解決の出口を「脱男性」に求め、女装、性転換、アンドロジナス(両性具有)の世界を探求し、文明の中に肯定的に位置づけた評論集。
現在ではすっかり忘れ去られているが、日本におけるトランスジェンダリズムの原点。
私が女装者として自己肯定していく過程で、理論的な面で大きな影響を受けた。

分量的に全部は載らないだろが、外山さんがどうまとめてくれるか、楽しみだ。

今日は、体質的に苦手な蒸し暑さの中、レジュメ1800枚(2回分)印刷して、1時間半講義して、1時間半事務処理して、その後、3時間ほどインタビューを受けるという、高齢者にはきつい労働で、かなり疲労困憊。

21時、自宅最寄り駅前の「ふくや」で、遅い夕食。
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↑ 玉子カツ丼(1000円)
大好物なのだが、あまりに消耗していて、味がよくわかならい。

22時、帰宅。
足がもつれてふらふら。
右足が何度も攣ってしまい、ビタミンB1を補充してもなかなか直らない。
1時間ほど経って、やっと薬が効いて、普通の状態になった。

お風呂に入って温まる。

疲れているのに、なぜか眠くならない。
夜中、調べ書き。

4時、就寝。



5月31日(火)明治大学文学部「ジェンダー論」第7講「トランスジェンダーと社会(後半)」 [お仕事(講義・講演)]

5月31日(火) 曇り  東京  24.9.度  湿度64%(15時)

8時半、起床。
昨日、痛かった左足は、経絡に貼ったピップエレキ絆の効果絶大で、ほとんど改善。

朝食は、新丸子駅前「ブーランジュリー・メチエ」のグレープフルーツ・デニッシュとコーヒー。
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シャワーを浴びて、髪にあんこを入れて頭頂部で結んで和装用の髪飾りを着ける。
化粧と身支度。
水色の地に大輪の白百合の綿絽(紫織庵)。
百合の柄はちょっと早いのだけど、掲載誌の発売日(7月)に合わせて。
薄いクリーム色の吸い上げ暈しの麻の半襟を付けた半襦袢。
帯は赤黒の半幅帯を独鈷結びにして、草色の夏の帯締を掛ける。
アクセントに、その昔、台湾で何(ホー)先生にいただいた黄~黄緑のスカーフを帯揚風に挟む。
桐の台に錆朱・白・薄鼠の縞の鼻緒をすげた高右近の下駄(浅草花川戸・長谷川)。
焦げ茶のトートバッグ
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10時35分、家を出る。
気温は高くないが、湿度が高い、私にとって辛い季節が近づいている。

東急目黒線から都営地下鉄三田線に入って、神保町駅へ。
歩いて駿河台下の明治大学へ。
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11時50分、講師控室に到着。
レジュメは、まず今日配布の分、2枚×360部を印刷。
続いて、次回配布の分、3枚×360部を印刷。
文学部講師用のロッカーに入れようと思ったが、先客ですでに満杯。
かなり乱雑なので片付ければ入るかな?と思ったが、他の講師の物に手をつけるわけにもいかず、仕方なく職員さんに預かってもらう。

コンビニで買ったお握りで腹ごしらえ。
12時30分、教室へ。
女子学生の「わ~っ!」という声が聞こえて、ちょっとうれしい。
レジュメをセットして、パワーポイントセッティング
いったん、講師控室に戻り休憩、水分補給。

13時、講義開始。
まず、第6講「トランスジェンダーと社会(前半)」についてのコメント票への感想と質問に応える。

残り60分で、第7講「トランスジェンダーと社会(後半)」に入る。

1 トランスジェンダーの基本定義
2 「第三の性」(Third Gender)の存在
----------------(ここから)-----------------
3 性別越境者の職能
4 日本における性別越境者の歴史 ―その職能を中心に―
 (1)性別越境者(トランスジェンダー)の職能
 (2)女装を伴う祭礼
5 「双性原理」について
 (1)「双性原理」とは何か
----------------(ここまで)----------------- 
 (2)「双性原理」と「聖」・「賤」
 (3)「双性原理」と多神教・一神教

14時30分、終了。
いちばんの専門テーマなので、しゃべり過ぎて、ちょっと時間が足りなくなってしまった。
まあ仕方がない。

講師控室に戻って、まず残りレジュメの整理。
続いて、コメント票を仕分けして、出欠を記入。
着付けの「相弟子」だった小谷真理さんにちょっと潰れた帯を直してもらう。
15時50分、辞去。

駿河台下の「丸亀製麺」へ。
冷たいお汁のかけ(並)+レンコン天+鶏天(290+110+130=530円)
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やっと人心地・・・。

(続く)