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現代の性(性別越境・性別移行) ブログトップ
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「性別移行すればなんとかなる」ではない [現代の性(性別越境・性別移行)]

5月24日(水)

昨日、記者さんと話をしていて、改めて思ったこと。

今の時代、「性別移行すればなんとかなる」、「女になれば(もしくは男になれば)ハッピーになれる」という意識をもってしまう人がかなりいるということ。

現実をしっかり考えれば、そんなはずはないのだ。
性別移行したところで本人の能力には大差ないし、とりまく環境はむしろ悪化することが多い。
とくに中高年のMtFは、多くの場合、就労さえままならなず、「性別移行してもなんともならない」どころか「性別変更したらどうにもならない」ことがしばしばある。

「性別移行すればなんとかなる」という幻想は、マスメディアやインターネットの情報に影響され、本人の思い込みの強い性格によって形成される。
そうした状態でGID自助支援グループの集会に出席すれば、勢いをつけてくれる人はいても、ブレーキをかける人は誰もいない。
そして、戸籍上の性別の移行は「GID特例法」によって、けっこう簡単に実現してしまう(書類さえ整っていれば、ほとんどフリーパス)。

こうした安易な性別移行で困難な状況に陥ってしまう人は、今後、ますます増え、表面化すると思う。
それも「自己責任」だから仕方がない、という考え方もあるだろう。
でも、「自己責任」の帰着が生活保護や、最悪、自殺ではやはりまずいと思う。

やはり、失敗した時、後戻りできる回路(道筋)を設けておくことも必要なのではないだろうか。
では、どういう方法があるか?を、昨日はいろいろ考えてみた。
なんで私が、誕生日にこんなことを考えなくちゃいけないのだ?と思いつつ・・・。



「薬」が届いた [現代の性(性別越境・性別移行)]

5月24日(水)

シンガポールから怪しい郵便小包が届く。
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「薬」ゲット。
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↑ いっしょに写したアリナミンはビタミンB1欠乏体質の私の命の綱。
つまり、この2つが常備薬。
他に飲んでいる薬はない。

今回は高かった。
280錠で16186円(142.21ドル)。
1錠あたり57.8円、1日あたり115.6円。
円安のバカ!

前回、白かった錠剤(アイルランド製)が、また血豆色(ニュージーランド製)に戻った。
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糸島市では、女装してるだけで、警察にマークされるのか? [現代の性(性別越境・性別移行)]

5月13日(月)

明治6~14年(1873~81)だったら、女装、男装は違式詿違条例違反でその場で逮捕、罰金刑(10銭)だけど、この法令は、明治刑法(明治15年施行)で廃止されたはず。

糸島市ではまだ現行法だったのか?

私、今度、糸島市に行って、街中を散策してみようか。
西日本新聞に出られるかもしれない。

【追記(20日)】
糸島市在住の真野豊さんによると、糸島市では2011年から人権教育・啓発基本指針の中で分野別施策の12番目の独立した項目として「性的少数者の人権」を挙げており、このような報道は、明らかに糸島市の方針に反するとのこと。

糸島市人権教育・啓発基本指針
http://www.city.itoshima.lg.jp/…/010/030/030/kihonsisin.html

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女装して自転車で疾走する中年男が出没 糸島市

14日午後5時ごろ、福岡県糸島市神在で、女装した男が出没しているのが確認された。福岡県警糸島署によると、不審な男は40歳代ぐらい。黒縁の眼鏡、白色シャツ、黒色ズボン。屋外で着替え、エプロンのような服を着て女装し、銀色か白色シャツ、黒色ズボン。

屋外で着替え、エプロンのような服を着て女装し、銀色か白色の自転車に乗っているという。

『西日本新聞』2017年05月15日
https://www.nishinippon.co.jp/flash/f_kyushu/article/328407/

戸籍性別の再変更問題についての取材依頼 [現代の性(性別越境・性別移行)]

5月10日(水)

新聞社の記者から取材依頼。

テーマは変更した戸籍性別の再変更問題。
このことについては2年ほど前に「日記」に記したが、それが目に止まったとのこと。
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2015-05-22-2
また同様のケースが起こっているらしい。

こういうケースが出てくるであろうことは、2004年に「GID特例法」が施行された直後から予想していた。
理由として、
1. 海外に同様な事例があること。
2. 当事者の中に性別移行への思い込みが強すぎ、状況を客観視できない、あるいは「GIDの流行」に流されやすい人がけっこういると感じたこと。

それでも、専門性がある精神科医がそれなりにきちんとチェックしていた場合は、問題は表面化しなかった。

それが、この5年ほど、かなり安易な診察で診断書を乱発する医師が出てきて、本来なら手術が必要ない当事者がかなりの数、性別適合手術を受け戸籍の性別変更をしてしまうケースが増えていると感じている。

そうした人の中に、戸籍変更の後、新しい性別に適合できず、後悔して、元の性別に戻したい人が出てくるのは必然だと思う。

まあ、そんな話をすることになるだろう。

性同一性障害の診断・治療、そして戸籍性別変更のシステムにはいろいろな問題がある。
当事者の思い込み、専門性に乏しいルーズな診断、必ずしも望まない手術への法律による誘導、断種手術と生殖権の問題etc

それらについて、この20年ほどマスメディアは見て見ぬふりをしてきた。
それが今年になって、だいぶ目が向くようになってきたように思う。
手術要件が人権に抵触していること、性別の再変更問題など。

潮目が変わるというのは、こういうことなのか。


5月5日(金・祝)トランスジェンダー・トークライブ御礼 [現代の性(性別越境・性別移行)]

5月5日(金・祝)  晴れ  東京  26.5度  湿度45%(15時)

TRPのイベントとして西新宿で開催された、トランスジェンダー・トークライブ、予想を上回る130人もの方にご来場いただき、ありがとうございました。
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3時間もの長丁場、老人の愚痴まじりの思い出話と「遺言」にお付き合いいただき、申し訳ありませんでした。
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↑ 記念写真
これだけのメンバーのトランスジェンダーが一堂に会したのは、これが最初で最後だと思います。
機会を作ってくださった杉山文野TRP共同代表に心から感謝いたします。
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個人的には26年来の知人であるレジェンドFtM虎井まさ衛さんに10年ぶりにお会いしたこと、私の年齢の半分以下の、LGBT世代の若いトランスジェンダーの方と(まとめて)お会いできたことは、大きな喜びでした。

そして終了直前、今月でgid.jp代表を退任される山本蘭さんに主催者から花束が渡された場面では、長年(15年)の論敵にして「戦友」であるだけに、胸が熱くなりました。

2日続きのイベントで、最後は体力の限界でしたが、とても充実した楽しい夜でした。
ご一緒してくださった皆様、ありがとうございました。

打ち上げ会で。
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打ち上げ会の集合写真。
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喫茶店で。

石坂わたるさん(中野区議会議員)がいなかったら、まるでGID学会の後の「悪だくみ」みたい。
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「性同一性障害?トランスジェンダー? 〜みんなで語ろう 過去・現在・未来〜」(5月5日)) [現代の性(性別越境・性別移行)]

4月25日(火)

東京レインボー・プライド・ウィーク2017」のイベントのご案内です。
ちょっとだけ、しゃべります。
お出かけいただけると、うれしいです。
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「性同一性障害?トランスジェンダー? 〜みんなで語ろう 過去・現在・未来〜」

【企画主旨】「おなべ」や「おねぇ」、「ニューハーフ」という言葉から性同一性障害特例法や脱病理化といったキーワードと共に、現在、国内外でトランスジェンダーに注目が集まっています。
今回は世代の異なる多様な活動家の方々をゲストにお招きし、それぞれの立場からトランスジェンダーと性同一性障害の過去から現在、そして未来に向け、トークを繰り広げます。
決して何かを結論づけるものではなく、一人ひとりが考えるきっかけとなれば幸いです。
今回は豪華ゲストが勢揃いの必見です!是非気軽にご参加ください!

【日時】5月5日(金) 17時~20時 (16時半~受付開始)
【参加費】事前予約2000円 当日2500円
【場所】ハロー会議室西新宿駅前RoomA
  〒160-0023 東京都新宿区西新宿8-11-1 日東星野ビル3階
  http://www.hello-mr.net/detail/?obj=131

● 出演者:土肥いつき/虎井まさ衛/西原さつき/野宮亜紀/畑野とまと/細田智也/松永千秋/三橋順子/薬師実芳/山本蘭/(あいうえお順)
浅沼智也/平尾春華/杉山文野(司会)

お申し込みはこちらから!
http://tokyorainbowpride.com/rw2017events/17hostedbytrp/3186

「GID(性同一性障害)学会第20回研究大会・総会」の会長挨拶 [現代の性(性別越境・性別移行)]

4月18日(火)

来年3月24・25日に開催される「GID(性同一性障害)学会第20回研究大会・総会」の会長(針間克己・はりまメンタルクリニック医院長)挨拶が早くもアップされました。
http://gid20.kenkyuukai.jp/special/?id=23898id=23898
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20170414

開催の理念、私はほぼ全面的に賛成です。
単に20回というだけでなく、性別移行が精神疾患の軛(くびき)から脱する年の記念すべき研究大会になると思います。
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4月14日(金)パキスタンにヒジュラの調査に行く文化人類学徒7会う [現代の性(性別越境・性別移行)]

4月14日(金) 晴れ  東京  21.5度  湿度43度

11時、起床。

2月に執筆して送信した、服藤早苗・新實五穂編『歴史の中の異性装(仮題)』(勉誠出版)に掲載予定の論文「女装秘密結社『富貴クラブ』について」の初校ゲラ、若干の加筆をして完了。

夕方、出かけるときにポストに投函。
なんとか間に合うかな。

17時、家を出て、新宿へ。
紀伊国屋書店前で待ち合わせて、アルタ裏の「三平食堂」へ。
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ヒジュラを撮って35年の写真家、石川武志さんにお会いして、ある方を紹介してもらう。
ヒジュラとはインド文化圏において「両性具有」と主張する人々、実態は去勢して女装した元男性がほとんど。

中国から国費で京都大学の人文研に留学している文化人類学徒、劉高力(リュウ カオリ)さん。
笑顔がとてもチャーミングな女性。
北京大学出身で、英語はもちろん、日本語も堪能、さらにパキスタンの公用語のウルドゥー語もしゃべれる。

5月から1年間の予定でパキスタンにヒジュラの調査に行くとのこと(イスラム圏であるパキスタンにもヒジュラはいる)。
すでに、予備調査でヒジュラの家に同居してきたとのこと。
世の中にはすごい人がいるものだ。

彼女の指導教官(田中雅一教授)には、私も何度かお会いしてお話をうかがったことがある。
共通の友人もいて、猫の話をきく。

無事に調査を終えて日本に戻ってきたら、ぜひじっくり調査の成果を聞きたいと思った。

話足りないので、靖国通りを渡って・・・、
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写真家が集まる「花園一番街」の「こどじ」へ。
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23時、お開き。
新宿通りに立待の月(月齢17)が上っていた。
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新宿の街は、すごい賑わいだった。
4月の半ばの金曜日で、新人歓迎会とかが集中していたようだ。
0時過ぎ、帰宅。


4月9日(日)「Xジェンダー・トークライブ」 [現代の性(性別越境・性別移行)]

4月9日(日)  雨  東京  15.2度  湿度97%(15時)

9時半、起床。
朝食は、新丸子駅前「ブーランジュリー・メチエ」のクレーム・ド・カカオとコーヒー。
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11時半、小雨の中、家を出る。
桜、まだ持ちそう。
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駅前の回転寿司で軽く昼食(3皿)。
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東急目黒線から東京メトロ南北線に乗り入れ。
12時30分、溜池山王駅で下車。
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雨、本降りに。
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三井三友銀行があったので、通帳記帳。

13時前、赤坂の会議スペースで開催される「赤坂CHANCE(チャンス)シアター」で開催されたLabel X主催「Xジェンダー・トークライブ」を聴講。

私、Xジェンダーという概念がいま一つよくわからない。
でも、「性同一性障害」の次は「Xジェンダー」が流行る予感がするので、Xジェンダーの人たちの主張と針間克己先生の講演を聴いて、勉強するつもり。

最初は、MtXの方。
外見的にはイケメンの中年男性。
なぜかジェンダーではなく、セクシュアル・オリエンテーションの話をする。
「マジョリティ」のセクシュアリティの在り様に同調できないという語り。
それはいい。
ただ、語られる「マジョリティ」のセクシュアリティがあまりにもステレオタイプ。
世の中の「マジョリティ」の男性は、皆、キャバクラやフーゾクに行くようなイメージ。
言うまでもないことだが、「マジョリティ」の男性の性の在り様はかなり多様で、とても幅が広い。
どうも、「マジョリティ」のセクシュアリティの在り様をとても狭く認識して、そこから外れる自分をXジェンダーと規定しているように思える。

続いて「一目惚れ」批判。「よく相手のことを知ってから好きになって欲しい」という主張。
それとXジェンダーがどう関係するのか、よくわからない。
ヘテロセクシュアルにしろ、ゲイ/レズビアンにしろ、恋愛の作法は多様複雑であって、「一目惚れ」か「相手のことを知って好きになる」の二項対立ではない。
ここでも、すごく思い込みが強い感じ。

続いて、針間克己先生のトーク。
精神科医に診断書を求めるXジェンダーの人はけっこういる。
Xジェンダーはそもそもまったく医学概念・病理概念(疾患)ではないので、「Xジェンダー」という診断は出ないし、診断書も書けない。
その当然の論理が必ずしも共有されていないことに驚く。
針間先生曰く、Xジェンダーを主張する人にDSM-4の性同一性障害の診断書は書けないが、それより診断基準に幅があるDSM-5の性別違和の診断書はかける場合がある。

3番目のトークは、MtXの「ご主人」とMtFの「妻」。
う~ん、「主人」か・・・、かなり引いてしまう。
その「ご主人」の外観(茶金のストレートロングのウィッグ、胸元にフリルのついた白のブラウス、紺のスカートスーツ)も、女装系のイベントに参加してセーラー服姿で夜の街を歩いていたという過去も、まあよくある(昔、よく見かけた)女装者そのもの。
なんでクロス・ドレッサー(CD)ではいけないのか、なぜXジェンダーなのか、よくわからない。

次に会場の人たちでディベート。
テーマは「Xジェンダーには定義が必要か?」
必要派の主張の中に「しっかりした定義がないと、なんちゃってXジェンダーが入りこんでしまい、本当のXジェンダーの人が迷惑する」という意見があってびっくり。
つくづく人間は「定義したがり」なんだなぁと思う。

それって、20年前の「真のGID論争」(なんちゃってGIDが入り込むと、本当のGIDが迷惑する→真のGID以外は排除」)とまったく同じ論理。
GID(性同一性障害)は疾病概念だから、明文的な診断基準があり、それに適合しない人が勝手にGIDを名乗れば、たしかに「なんちゃってGID」かもしれない。

しかし、Xジェンダーは医学概念ではなく「自分のジェンダー・アイデンティティが男性・女性どちらにも適合的でない」ということ。
どう適合的でないかは人様々であり、つまり典型的な「Xジェンダーらしさ」というのは規定できないはず。
「既存のジェンダーでは定義できないジェンダー」という「定義できないのが定義」。
そもそも定義的でないなら、それから外れた「なんちゃってXジェンダー」という存在は論理的にあり得ない。

なのに、いつも間には「Xジェンダーらしさ」が求められ、「なんちゃってXジェンダー」が排除され、Xジェンダーの「純化」が進んでいく。
それは、本質的におかしいし、Xジェンダーにとって自滅行為だと思う。

全体的にXジェンダーの人の話を聞いていて、単なる世間知らずという以上に、物事の認識に幅がないというか、思考に融通がきかないというか、良く言えば生真面目なのだが・・・、そんな傾向を強く感じた。
性同一性障害の人にもそういう傾向は感じるが、Xジェンダーはその傾向がもう一段、強いように思った。
それらに比べると、トランスジェンダーは、なんてルーズでいい加減なのだろうと思う。

また、Xジェンダーの人個々の主張があまりに多様で(まとまりがなく)、なにか統一したものを社会に訴えていく(働きかけていく)運動としては、かなり難しいのではないかと思った。

かなりの長丁場(4時間半)でちょっと疲れたが、懇親会で針間先生や佐々木掌子さん、佐々木さんの著書を出版した晃洋書房の編集者さんとお話できて、楽しい夜だった。

22時半、帰宅。


トランスジェンダーが殺される国、安全な国 [現代の性(性別越境・性別移行)]

4月8日(土)

少し前に「殺害されたトランスジェンダー9年間で2343人以上」という記事をアップした。
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2017-04-01-3
その直後、針間克己先生がより詳しく分析された。
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20170402
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20170403
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20170404
基本データは下記。
http://transrespect.org/wp-content/uploads/2017/03/TvT_TMM_TDoV2017_Tables_EN.pdf3

針間先生の分析の根幹は、トランスジェンダー殺人が多い国は、もともと殺人事件が多い国ではないか?という推測。
そこで各国の殺人件数を推測し、その中のトランスジェンダー被害者の割合を推測している。

それを、smcGO さんがまとめた表&グラフが下記。
TGEUのトランスジェンダー殺害データ.jpg
トランスジェンダー殺人が多い国は、もともと殺人事件が多い国というのは、その通り。
以下、数値を整理して紹介する。

ブラジルは、日本に比べてトランスジェンダーが殺される率が570倍。
ベネズエラは450倍、コロンビアは300倍、メキシコは288倍。
こういう国には絶対に住みたくない。

アメリカは63倍。
南米諸国よりはマシだが、やはりひどい状況。

アジアでは、フィリピンが54倍、タイが30倍、パキスタンが26倍。
南米諸国よりだいたい10分の1の危険度。

ヨーロッパは、トルコの71倍と、イタリアの68倍が高い。
ヨーロッパなのか?アジアではないのか?と思うトルコはともかく、EUの主要メンバーでありG7にも入っている先進国イタリアがこれほど危険なのはなぜなのか?
野蛮なアメリカとほぼ同じではないか。
EU&G7仲間のイギリスが16倍、フランスが10倍、ドイツが3倍であるのと大きな差がある。
カトリックの総本山があることとなにか関係するのだろうか?

その他、比較的安全な国をあげると、オランダ、カナダ、オーストラリアなど。
それでも、だいたい日本の10~18倍。
インドは件数では62件と多いが、人口が巨大なので率は低く、日本の6倍ほど。
ちゃんと把握されていればの話だが。
お隣の韓国は日本の2.5倍の危険度。

さらに問題なのは、トランスジェンダーが殺される率が一般の人が殺される率より、高い国があること。
折れ線グラフで、赤い線が上に来ているブラジル、メキシコ、イタリアなど。
トルコ、アメリカもその傾向がある(シンガポールはそもそも殺人が少ないので除外)。

これらの国では、トランスジェンダーは一般人より殺される率が高い。
なぜそうなるか?理由が重要なのだが、残念ながらはっきりしない。
しかし、おそらく、トランスジェンダーのセックスワーカー(とりわけ路上に立つ街娼)の多さと関係しているのではないだろうか。
言い方を換えれば、殺される危険性が高い職業との重なりがあるのでは、ということ。

とにもかくにも、日本はトランスジェンダーが殺される率が世界の主要国の中でいちばん低い、最も安全な国であることは間違いない。

私は以前から、トランスジェンダーが命の危険をほとんど感じずに済む、安全な社会がなにより重要であることを指摘してきた。
法制や政策、人権意識の面での不十分さは確かにあるが、それをもって、日本がトランスジェンダーにとって駄目な国という主張には、私は与しない。

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