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フレデリック・マルテル著『現地レポート 世界LGBT事情ー変わりつつある人権と文化の地政学ー』(メモ3) [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

12月3日(土)

フレデリック・マルテル著『現地レポート 世界LGBT事情ー変わりつつある人権と文化の地政学ー』(岩波書店、2016年11月)は、第1章「レインボーフラッグのはためくところー世界のゲイ地区を歩くー」で「ポスト・ゲイ(Post-gay)」という概念を提起している。

ゲイ解放運動が成就してゲイ解放と同性婚が実現した世界で、そこではゲイであることのアイデンティティは変容し、もはや同性愛が話題になることもない。

それに対して、ゲイ解放が達成されていない世界を「プレ・ゲイ(Pre-gay)」としている。

興味深いのは、著者が「ポスト・ゲイ」世界の実現度をゲイ地区の形態で見ていることだ。

ニューヨークのチェルシー地区のようにゲイバーが集中しているような「クラスター(Cluster)」形態から進化して、ゲイ地区が都市の中に拡散しつつあるアメリカが最も「ポスト・ゲイ」に近づいているとする。

これに対して、同性愛革命が進行中の新興国ではゲイたちがコミュニティの快適さや安全性を求める結果、「クラスター」の形成が盛んになっているという(ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、コロンビアなど)。
「プレ・ゲイ」世界の形態だ。

「都市がゲイ・フレンドリーになればなるほど、ゲイ・コミュニティは分散して社会に溶け込んでいく。反対に、寛容度が低ければ低いほどゲイは「ヴィレッジ」や「クラスター」を作って仲間内で固まろうとする」という見立てだ。

基本的には当たっていると思う。
しかし、アメリカが「ポスト・ゲイ」世界というのはどうだろうか?
それは大都市部だけのことでではないのか?

さて、この見立てで、日本はどうなるのだろう。
著者は「特殊なタイプのゲイ地区」として、タイ・バンコクのシーロム地区(ソイ2・ソイ4)、台湾・台北の西門紅楼などを挙げているが、新宿二丁目の名はそこにもない。

私見では、二丁目は「クラスター」の形態の一種だと思うが、一方、日本のゲイたちは「ヴィレッジ」を作って集住しているわけではなく、街の中に分散的に居住している。
単純形態的にみれば、著者が言う「ポスト・ゲイ」の居住形態に近い。

しかし、おそらく著者の日本のゲイ社会の状況への認識は、新興国よりも遅れた「プレ・ゲイ」以前なのだと思う。
なぜなら、日本のゲイは「遊ぶことには一生懸命」だが「自分たちの権利の問題はどうでもいい」から。

そうなると、今後、日本のゲイが同性愛革命に目覚めて、「プレ・ゲイ」社会になっていく過程で、同性愛者が集住する「ヴィレッジ」や「クラスター」が大都市圏に形成され(有力候補地としては渋谷区松濤とか)、さらにそれが拡散して「ポスト・ゲイ」社会に移行していくのだろうか?

そうはならない方に、100万ジンバブエドル。

端的に言えば、同性愛が絶対的な宗教的タブー(宗教犯罪)だった、ユダヤーキリスト教世界(イスラム教では現在も宗教犯罪)と、同性愛を禁止する規範がなかったアジアの多神教世界とを、同じ価値基準で分析するのが無理というもの。
文化・社会が違いすぎる。

著者のフレデリック・マルテル氏は、アメリカを理想とするゲイ革命の「グローバル」化が進行するの中で、「ローカル」なゲイコミュニティの存在を固有性として評価しながら、やはり「グローバル化」絶対への強い思いが見られる。
そうした点、やはり彼の価値観は欧米&白人なのだなと思う。

ハレルヤ(主を誉め讃えよ)! [日常]

12月2日(金)

関東学院大学(室の木キャンパス)の大クリスマス・ツリーが点灯。
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あまりの素晴らしさに、思わず「ハレルヤ(主を誉め讃えよ)!」と叫んでしまう、神仏習合の私。

12月2日(金)関東学院大学「セクシュアリティ論」第10講「『恋愛』と『結婚』のジェンダー&セクシュアリティ ―その現在―」 [お仕事(講義・講演)]

12月2日(金)  晴れ  横浜  16.1度  湿度43%(15時)

9時半、起床。
心身とも明らかに疲労残りで、体調イマイチ。
朝食は、新丸子駅前「ブーランジュリー・メチエ」のジャンボ・フォロマージュとコーヒー。
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シャワーを浴びて、髪と身体を洗い。髪はよくブローして、あんこを入れて頭頂部で結んでシュシュを巻く。
化粧と身支度。
紺地に白い雲のような模様のロング・チュニック(長袖)、黒のブーツカットパンツ、黒網の膝下ストッキング、黒のショートブーツ、焦茶のトートバッグ。
黄色のニットのポンチョ。
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12時前、家を出る。
郵便局に寄って、書類を郵送。

東急東横線で横浜へ。
昼食は京浜急行ホームの「タリーズコーヒー」。
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↑ 小海老と芽キャベツのレモンクリームパスタ&コーヒー(990円)

13時15分発の快特(三崎口行)に乗車。
13時33分、金沢八景駅に到着。

13時46分発のバスに乗る。
13時55分、講師控え室へ。
レジュメは135部印刷.
15分前に教室(3号館5階502番)へ。

15時「セクシュアリティ論」の講義開始。
コメント票の質問に答え、感想を述べる。

まず、第9講 「『恋愛』と『結婚』のジェンダー&セクシュアリティ ―その歴史―」ののこりを解説。

1 「結婚」の歴史
(1)形態的に
(2)階層的に
(3)制度的に
 ※ 神前結婚式の始まり
2 「恋愛」概念の誕生
 ※ 「愛」はどこから来た?
-------------(ここから)-------------
3 近代における結婚システム
(1)見合い婚  近代?~1960年代
(2)「囲い込み婚」(職場結婚) 1960~1980年代
(3)恋愛結婚

続いて、第10講「『恋愛』と『結婚』のジェンダー&セクシュアリティ ―その現在―」に入る。
1 結婚難の時代
 (1) 基本的要因
 (2) 恋愛と結婚の直結
 (3) 「婚活」は有効か? 埋まらない溝
2 「恋愛」と「結婚」の問題点
 (1) ドメスティック・ヴァイオレンス
 (2) 選択的夫婦別姓制度
---------------(ここまで)--------------------- 
 (3) 同性パートナー問題
 (4) シングルマザー問題
 (5) 非婚単身者の激増
おわりに―「恋愛」と「結婚」の未来像―
(余白)捨て猫の寓話

ちょっと疲れを感じて、切の良いところで、5分前の16時25分に終了。
少し残ってしまったが仕方がない。
来週、また頑張ろう。

講師控室に戻り、後片付け。
16時45分、辞去。

16時49分発のバスに乗る。
17時16分発の特急に乗車。
上大岡駅で座れた。

18時15分、自宅最寄り駅に帰着。
駅前の「ドトール」に入って、数分で家猫さんが出現。
少し休憩。
161202-3.JPG

19時過ぎ、帰宅。
今日は右足の状態はまずまず(1.5)。

夕食の前、横になったら、そのまま起きられなくなる。
おでんが煮てあったのに・・・。

結局、夕食もお風呂も抜きでダウン。
就寝、21時。

フレデリック・マルテル著『現地レポート 世界LGBT事情ー変わりつつある人権と文化の地政学ー』(メモ2) [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

12月2日(金)

フレデリック・マルテル著『現地レポート 世界LGBT事情ー変わりつつある人権と文化の地政学ー』(岩波書店、2016年11月)では、新宿二丁目を「100軒以上の小さなゲイバーが通りのあらゆるビルとフロアを埋め尽くし、垂直にも水平にも店が連なっている。これは決してほかの場所では見られない、見事に日本的な眺めだ」と記し、「グローバル化よりもローカル色が目立つ」ゲイ地区の事例として紹介している。

別の箇所でも「東京ではゲイスポットが次々に上に積み重なり、ゲイ地区が横に広がるロサンジェルスとは対照的だ。東京は垂直方向、ロスは水平方向に街が発展する」と述べているので、「二丁目」の都市景観がよほど印象的だったのだろう。

ただし、もの珍しくはあっても、ゲイスポットの形態としてはあまり評価していない。グローバル化に同調しない遅れた形と見ているようだ。

グローバル化への不同調という点で、マルテルは、東京のゲイパレードが、アメリカ標準の6月(1968年6月28日深夜に起こった「ストーンウォール事件」を記念するゲイ・プライド月間)ではない時期に行われていることを気にしている。

「東京の6月は雨が多いから」と砂川秀樹が説明しているのにもかかわらず、「アメリカのゲイ・イヴェント日程に従わないという意志の表れではないかと思う。」と述べているが、たぶん、勘ぐりすぎだろう。