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危ないところだった [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

11月3日(金・祝)

私が関わっている善哉進行中のLGBT関係の新聞企画で「電通の7.6%」を使うというメール連絡。
「それだけは止めて欲しい。あれはプロパガンダ的な数値で、研究者の多くは『過大な見積もり』考えているし、NHKなども数字の怪しさに気づいて使用を控える方向になっている。そんな数字を使ったら、記事全体の見識が疑われる」と強く進言。

幸い担当記者が理解してくれて、事なきを得た。
危ないところだった。

電通の7.6%を使わないと、どの程度の見積もりになるのか?。
いろいろ勘案した私見は、LとGで2%、Bが1%、Tが0.1%以下で合計3.1%。
Xジェンダーなどその他の性的マイノリティを入れて、少し膨らましても5%以内におさまると思う。
だから3~5%としておけば大過ない。

そもそも、何をもってL・G・B・Tとするか(行為なのか、心理なのか)があいまいなのだから、厳密な%なんて出せるはずがない。
当たらずとも遠からずのだいたいの見積もりで、十分に話はできる。
むしろ7.6%なんていう変に細かい数字は直感的に疑うべきなのだ。

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思い入れの深い仕事 [日常]

11月3日(金・祝)

昨夜(深夜)、「性をめぐるアーカイブの世界」をブログにアップしてちょっとホッとしている。
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2017-11-03-1

5月4日のイベントは、トークライブだったので、パワーポイント資料は作ったが、レジュメは作っていなかった。

で、まず一昨日(1日)、パワーポイントの内容をレジュメに作り直す作業をした。
これで、パワポのスライド38枚がA4版レジュメ12枚になった。

それをベースに昨日(2日)、内容をブログに移す作業をした。
画像の枚数が多い(43点)ので、なかなか大変だったが、2時間ほどで完了。

そこまで苦労してブログにアップしたのは、自分にとってこの仕事が思い入れの深い報告だったからにほかならない。

なぜ思い入れが深いかと言えば、「あなたなら、私の思いを解ってくれると思うから」と、大切にされていたものを託してくださった女装世界の先輩たちの思いにささやかながらも応えることができた仕事だったから。

そんな機会を与えてくださった、TRP共同代表の山縣真矢さんはじめ関係者の方、当日、ご来場くださった方々に、あらためて御礼申し上げます。





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「性をめぐるアーカイブの世界」(2017.05.04) [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

11月2日(木)

5月4日に「東京レインボープライド 2017」の一環として新宿・「AISOTOPE LOUNGE」で行われたトークイベント「性をめぐるアーカイブの世界」でお話した内容です。

大勢の方にご来場いただきましたが、来られなかった方からの「ぜひ内容紹介を・・・」というご要望が寄せられました。
多忙でなかなか着手できず半年が経過してしまいましたが、ようやく、当日、紹介した全資料の画像を入れて、アップいたします。
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東京レインボープライド 2017 トークイベント 
2017.05.04(新宿・「AISOTOPE LOUNGE」)
性をめぐるアーカイブの世界
  -過去を未来に伝える-
         三橋 順子(性文化社会史研究者・明治大学非常勤講師)

1 資料収集のスタートは個人コレクション
(0) 三橋順子の収集物
(1) 太田碧(おおたぺき)コレクション
太田碧2 - コピー.jpg
・ 女装クラブ「エリザベス会館」の長老的女装者。
・ 家が近かった(徒歩5分)縁で、自宅訪問。
・ 生前に「ファアイル」数冊と保存状態最高の『くいーん』誌』60冊を譲渡される。
・ 1994年(平成6)10月11日逝去。
・ ご遺族から連絡があり『風俗奇譚』約80冊を受け取る。
・ 「エリザベス会館」最初期の資料・松原留美子関係を含む。
エリザベス会館広告(1979年) (1) - コピー.jpgエリザベス会館広告(1979年) (2) - コピー.jpg    
↑ 最初期の「エリザベス会館」のパンフレット
エリザベス会館2 (2).jpg
↑ 最初期の「エリザベス会館」入場券(1979年9月)
エリザベス会館1  (3).jpg
↑ 1979年8月25日の開店から11月までの3カ月足らずだけ、神田須田町2丁目の3階建てビルにあった。

(2) 山崎淳子コレクション
・ 1950年代後半に活動した日本初のアマチュア女装の秘密結社「演劇研究会」の会員(会員番号48)。
・ 1993年頃、「くいーん」誌の文通欄で知り合う。
・ 1997年頃、1950年代の女装同人誌『演劇評論』、1960~70年代の週刊誌の女装・性転換記事を大量に贈与される。
・ かなり社会的地位のある方。
・ 2015年逝去。

ブルーボーイ1(1964年11月第2回公演パンフレット。モデルはバンビ) (3).jpg
↑ 「ブルーボーイ」第2回公演パンフレット
(1964年11月:ゴールデン赤坂)
山崎淳子コレクション (1) - コピー.JPG
↑ 週刊誌の切り抜き
紙の劣化が進んでいる。皺を延ばし、破損を補修する。
大学の博物館学芸員コースで学んだ資料整理保存法が役にたった。
山崎淳子コレクション (2) - コピー.JPG
↑ 掲載紙・掲載時期が不明のものが多く、推定に苦労した。
大学院で学んだ文献学の知識が役に立った。
山崎淳子コレクション (4) - コピー.JPG
↑ 「ブルーボーイ事件」関係の記事も多い。
山崎淳子コレクション (3) - コピー.JPG
↑ 「富貴クラブ」を取材した記事。
国会図書館や大宅壮一文庫にもない記事がかなりある。

(3) 松葉ゆかりアルバム
1971年8月、花園神社で - コピー.jpg
・ 1960~70年代に活動した女装秘密結社「富貴クラブ」の会員。
・ 新宿女装コミュニティの原点、女装バー「ふき(梢)」のチーママ。
・ 1990年代、「エリザベス会館」の重鎮。
・ 「戦後日本〈トランスジェンダー〉社会史研究会」(代表:矢島正見中央大学教授)のライフヒストリー調査の過程で秘蔵アルバムをコピーさせていただく。
・ 新宿女装コミュニティ形成期の貴重な資料。
松葉ゆかり1.jpg 松葉ゆかり3.jpg
(左)1971年3月、都電廃線跡で。 (右)1975年お正月、日本髪で。
1972年1月、新宿の料理屋で新年会(左から寿美子、弥生、洋子、千賀子、典子、ゆかり).jpg
↑ 1972年1月、新宿の料理屋で新年会(左から寿美子、弥生、洋子、千賀子、典子、ゆかり)

(4) 美島弥生コレクション 
美島弥生1 (2).jpg
・ 「演劇研究会」の会員(会員番号56)。
・ 「富貴クラブ」の有力会員。
・ 1981年、名古屋に女装クラブ「レディス美島」をオープン。
  長年にわたって中京の女装世界を牽引。
・ 「戦後日本〈トランスジェンダー〉社会史研究会」のライフヒストリー調査の過程で「美島」に蓄積された大量の記事スクラップ資料をコピーさせていただく。
美島弥生コレクション (1) - コピー.JPG
↑ やはり、出典不明の記事が多く、整理・資料化に苦労した。
美島弥生コレクション (2) - コピー.JPG
↑ これは出典メモがある。
結婚式1(美島弥生) (2).jpg  ↑ 同性結婚式は、ディズニー・シーのレズビアン・カップルが最初ではない。

(5) 西塔哲(「富貴クラブ」会長)旧蔵アルバム
西塔哲.jpg
・ 昭和初期から末期まで女装者愛好一筋の人生。
・ 女装秘密結社「富貴クラブ」の創設者にして会長。
・ 「富貴クラブ」解散(1990年)の際、会に蓄積された大量の写真(ネガ、プリント)は焼却されたが、西塔会長の個人アルバムが「残党」の人によって持ち出され、保管。
・ 2013~14年「残党」の1人、Hさんから寄贈される。
・ 写真プリント約300点。
fu3-3(ポケット・しげみ).jpg fu2-9(みどり).jpg 
(左)新宿千鳥街「ポケット」のしげみさん (右)海軍水兵上がりのゲイボーイみどりさん
fu3-1 (2).jpg fu1-46(安田美恵) - コピー.jpg
(左)榊光子さん     (右)安田美恵さん
1960年代までは女装者は和装が主流。
富貴クラブ6(1968年).jpg fu5-8 (2).jpg
↑ 成人式の女装者
(左)1968年鎌倉の写真館で  (右)1970年代前半?

fu4-25(小野悠子)(82) - コピー.jpg  
↑ 外出する女装者 小野悠子さん(大阪・桜宮橋) 
富貴クラブ5(1973年).jpg
奥多摩ドライブ旅行(1972年11月)

「あなたなら、私の思いを解ってくれると思うから」と、大切にされていたものを託してくださった先輩たちの思いに応えるためにも、研究資料として活用し、未来に伝える責務。

2 現物資料をどう伝えるか
・ 「演劇研究会」の会誌『演劇評論』(全25号24冊)「演研通信」(全6号?)
・ 山崎淳子コレクションで『演劇評論』10冊、「演研通信」4号分、会員名簿1冊(1956年5月)
・ 美島弥生コレクションで7冊、2号分をコピー。
・ 「演研通信」は完収と思われるが、 『演劇評論』 は24冊中17冊。
・ 現物がこの世に残るのは1~2点。
・ 未収集の7号分は、もうこの世に存在しない?
演劇評論(山崎淳子さん寄贈)(2).JPG
↑ 『演劇評論』の現物10冊
演劇評論23・24合併号(1957年11月).jpg  
↑ 『演劇評論』23・24合併号(1957年11月) 
演劇通信6-1(2).jpg
↑ 『演研通信』6号の現物。劣化が激しい
演劇評論21号の口絵.jpg
↑ 『演劇評論』21号の口絵「夏化粧」    
演劇評論22・23合併号の口絵.jpg
↑ 『演劇評論』22・23合併号の口絵「朝化粧」

3 保全が必要なのは古い資料だけではない
・ 消えゆく「性同一性障害」概念。
 (2018年、WHOの疾病リストICD-11の施行で完全消滅)
・ 初期の「性同一性障害」関係資料の保全が不十分。
  ① 初期の当事者運動を担った「TSとTSを支える人の会」(現:TNJ)」の例会資料
  ② 「GID研究会」(現:GID学会)の研究大会予稿集
・ 揃いで持っている人は意外に少ない。ほとんどいない?
TNJ第1回(19960803).JPG
↑ 「TSとTSを支える人の会」の第1回(発足) 1996年8月3日
TNJ第2回(19960818)2.JPG
TNJ第4回(19960929)2.JPG
(上)第2回 (下)第4回
【協力】から「T-GAP」が消える。

Poco a poco7(1996).JPG Poco a poco8(1997).JPG  
↑ (G-FRONT関西)『Poco a poco』
(左)7号(1996年秋冬)    (右)8号(1997年春夏)
レズビアンのための読書案内(1994年)1.JPG レズビアンのための読書案内(1994年)2.JPG
↑ 『レズビアンのための読書案内』(1994年:大阪)
(左)表紙  (右)内扉

「語り」を資料化していく必要性
戦後日本女装・同性愛研究(2006) (2).jpg 日本Lばなし.jpg  
(左)矢島正見編著『戦後日本女装・同性愛研究』(中央大学出版部、2006年)
(右)『日本Lばなしー日本のレズビアンの過去・現在・未来をつなぐ』(パフスクール、2017年)

まとめ
・ しっかり資料保全
・ 資料に基づいて…
・ ちゃんと分析・研究

過去を知れば、現在の立ち位置がわかり、未来が見えてくる

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『朝日新聞』「ことばの広場」が「SOGI」を取り上げる [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

11月2日(木)

『朝日新聞』11月1日朝刊「ことばの広場 校閲センターから」が「性の多様性」と題して「SOGI」を取り上げている。
SCN_0107 - コピー.jpg
解説の内容に問題はないと思うが、肝心の『朝日新聞』の「記事ではまだほとんど用例が使ありません」という点が、いちばんの問題だと思う。

ちなみに「SOGI」の読み方(「ソギ」か「ソジ」か)については触れていない(私は「ソジ」派)。



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